ギザ10やレアな年号など2万円以上の価値がある10円玉の一覧があれば、財布の中を確認できますね。
特に価値が高いとされる昭和61年後期の10円玉の見分け方や、使用済みと未使用では値段が違うのかを知りたい人も多いはずです。
そこで昭和61年・26年・33年など10円玉に価値のある年号を一覧で紹介し、見分け方も次のようにまとめて解説します。
▼この記事に書いていること
平成にもレアコインはあるのか、そもそもギザ10とはなにか、ギザギザ以外で珍しい10円玉のエラーコインにはどんなものがあるのかも調査しているので、宝探しの参考にしてくださいね。
【ギザ10の価値一覧】昭和26〜33年でレア&値段が高いのは?
引用元:pixabay
ギザ10は製造された年代によってレア度が異なるので、どれが希少かを知るために価値を一覧にまとます。
ギザ10は昭和26年~33年まで製造された、フチがギザギザな10円玉です。ギザギザな理由や出現確率などの詳細は「ギザ10とは|ギザギザなのはなぜ?確率は?」の章で解説しますよ。
▼ギザ10の発行年別価値一覧
年号 | 価値 | |
---|---|---|
レア度 | 発行枚数 | |
昭和26年 | 〇 | 101,068,000 |
昭和27年 | × | 486,632,000 |
昭和28年 | × | 466,300,000 |
昭和29年 | × | 520,900,000 |
昭和30年 | △ | 123,100,000 |
昭和31年 | — | 0 |
昭和32年 | 〇 | 50,000,000 |
昭和33年 | ◎ | 25,000,000 |
(参考1):造幣局 – 年銘別貨幣製造枚数【令和5年銘】
8年間の製造期間の間でも年によって発行枚数が大きく異なり、少ないほど希少価値が高くなります。
年号による価値のほか使用済みかどうかや状態によって値段が左右されるので、見つけたらなるべく良い状態を保ちましょう。
ギザ10の価値|使用済みは価値が下がる?
引用元:pixabay
ギザ10の価値は使用済みか未使用かによって大きく異なります。
さらに年号によって差の開き方にも違いがあるので、つぎの二年を確認して検証しましょう。
発行年によっては使用済みでも価値がつく可能性がありますよ。
昭和26年の使用済みは?
昭和26年の10円玉は発行数が比較的少ないので、使用済みでも額面以上の価値を期待できます。
使用済みの中でも状態の良い美品・普通の並品では値段に差が出るので、値段には少し幅があるようです。
オークションサイトでは50円~500円程度で落札されているケースも見受けられますよ。美品では2,000円以上の値がついた例も。
未使用の場合はさらにプレミアがつき、数万円と非常に高額で取引されるケースもあります。
昭和30年の使用済みは?
ギザ10の昭和30年発行分は、使用済みでも状態が良ければ少し価値がつく可能性があります。
発行枚数が約1億2千万枚と、前年までの約5億枚と比較すると少ないためです。
昭和26年と比較すると若干価値が落ちるようで、並の状態で30~200円程・美品でも1,000程度の価値になるようです。
200円と聞くとそれほど高額には感じませんが、本来の価格は10円なので20倍の価値という計算になりますよ。
ギザ10の未使用の見分け方
引用元:Pexels
ギザ10のようなコインが未使用かどうかの見分け方は、主に表面状態の見極めになります。
硬貨は未使用かどうかで価値が大きく異なるので、次の表を参考にして状態を見極めてください。
▼硬貨のグレードと状態
グレード | 状態 |
---|---|
完全未使用品 FDC(FleuDeCoin) |
・流通前に保管 ・製造時や輸送時のキズがほぼない ・光沢を保ち極めて良い状態 |
未使用品 UNC(Uncirculated) |
・流通前に保管 ・キズはほぼない ・経年劣化によるトーン落ちがある |
準未使用品 AU(About Uncirculated) |
・キズはわずか ・表面が美しい |
美品 VF(Very Fine) |
・流通時のキズや摩耗がある ・デザインの判別は問題なくできる |
並品 F(Fine) |
・流通時のキズや摩耗がある ・デザインの一部が不明瞭 |
仮に流通していても「準未使用品」に当てはまるほど状態が良ければ、より高い価値を見込めるかもしれませんよ。
10円玉で価値のある年号|レアコイン一覧
10円玉には価値のある年号がいくつかあるので、レアコインと理由を一覧にまとめます。
▼10円玉のレアコイン一覧表
年号 | 価値 | 理由 |
---|---|---|
昭和30年 | 30~2,000円程度 | 発行枚数が比較的少ないギザ10 |
昭和26年 昭和32年 昭和33年 |
50~数万円 | 発行枚数の少ないギザ10 |
昭和61年後期 | 50~数万円 | 誤って刻印されたデザイン |
10円玉は発行数の多い硬貨なので、希少価値が高い年号はあまりありません。
レアコインはギザ10に集中していることがわかりますね。また年号に関係なく、エラーコインには価値の高いものがありますよ。
2万円の価値がある10円玉は?
引用元:pixabay
レアコインが少ないとはいえ、次の年号は2万円以上の価値がある10円玉だといわれています。
噂の真偽となぜそのようにいわれるのかを確認しましょう。
①昭和61年
10円玉の昭和61年製には、非常に高い価値がつくものがあります。
価値が高いのは昭和61年後期型コインで、状態が良好であれば「2万円以上の価値がある」場合によっては「3万円以上になる」ともいわれています。
驚きです!普通の10円玉が ” 30,000円 ”!?今すぐ財布をチェック! 財布に必ず入っている ” 10円玉 ”。昭和61年発行の後期型。知らなかったら、ただの10円。知っていれば3万円。引用元:X – @KENSUKEYAMAGUC2
昭和61年「後期」型に限られるのは、前期型とは刻印されているデザインが異なるからです。
後期型には「昭和62年」用のデザインが誤って刻印されたため、非常に希少価値が高くなっています。
硬貨には製造年しか刻印されないので、前期型か後期型かわからないのでは?と思う人もいるはず。デザインでの見分け方を「昭和61年の10円玉|後期の見分け方は?」で解説しますよ。
②昭和26年
10円玉の昭和26年製は最初に発行されたギザ10で、枚数が少ないため希少価値が高いコインです。
使用済みでも状態が良ければ数千円の値段がついたり、未使用品であれば数万円の価値があったりと、夢が膨らむ硬貨といえるでしょう。
ギザ10調べたら、昭和26~33年の7年間しか発行されてないので、未使用で最大6万円の価値があるらしいです。ちなみに私のは昭和28年の使用済みなので12円でした…(笑)まぁ嬉しいからいいよw引用元:X – @GiftOfKindness2
実際は10円玉の状態によって金額が前後するので、気になるギザ10を見つけたらプロに鑑定を依頼すると楽しいかもしれませんね。
③昭和32・33年
10円玉の中でも昭和32年・33年は発行枚数が非常に少ないので、新品コインには2万円以上のプレミア価格を期待できます。
特に昭和33年は2千5百万枚と、製造が開始された昭和26年から令和5年までの間でもっとも少なく、レア度が高いですよ。
なんとなく昔「昭和33年のギザ10は価値が高い」って誰かが言ってた気がして今日10円出す時他のにして、帰ってから調べた。未使用だと5万円だけど汚いのは良くて70円くらいらしい笑 それでも7倍の値段かぁ、、と思うと若干使いにくい。引用元:X – @DWQ5PFVJ4inocGN
未使用ではない流通硬貨でも状態が良ければ額面以上の値段がつきそうですね。
④平成31年
10円玉に価値のある年号として令和に繋がる平成31年にも期待が高まりますが、額面以上の値段がつく可能性は低いです。
(参考2):内閣府 – 元号について
4ヶ月しかなかった平成31年は10円玉の発行枚数が少ないのではないかと考えられるようですが、実は2億枚近く発行されており、決して希少価値は高くありません。(参考3):造幣局 – 年銘別貨幣製造枚数【令和5年銘】
高額なレアコインに化けるとは考えにくいので、買い物で使いましょう。
昭和61年の10円玉|後期の見分け方は?
昭和61年の10円玉は前期と後期で価値が違うので、見分け方を知っておくと掘り出し物に出会えるかもしれません。
前期・後期で異なるのは裏面に刻印されている平等院鳳凰堂のデザインです。
わかりやすく解説している動画があるので、参考にして手元の効果と見比べてみましょう。
▼【10円玉】昭和61年・後期製の見分け方動画
▼【10円玉】昭和61年・後期製の見分け方まとめ
前期 | 後期 | |
---|---|---|
中央の階段 | 階段の左右が 上部の横線と離れている |
階段の左右が 上部の横線と繋がっている |
左側建物の 屋根(上) |
先端の角度が 比較的緩やか |
先端が鋭く尖っている |
左側建物の 屋根(下) |
屋根に切れ目が 入っている |
切れ目がなく鋭い |
昭和61年の10円玉を見つけたら、ぜひ目を凝らして確認しましょう。
昭和61年前期の値段は?
昭和61年の10円玉のうち前期に製造された硬貨にも、額面以上の値段がつく可能性があります。
昭和61年は10円玉の製造枚数が7千万枚弱と、ほかの年と比べてかなり少なく希少価値が高いためです。(参考4)造幣局 – 年銘別貨幣製造枚数【令和5年銘】
オークションサイトを見ると流通した通常の貨幣でも100円前後、未使用品は1,000円以上の値段で落札された実績が見受けられます。
10円玉の状態によって前後しますが、価値のある年号のコインを集めてみるのも楽しいかもしれませんね。
10円玉のエラーコインの種類|価値があるのは?
引用元:pixabay
10円玉に限らず付加価値がつきやすいものにエラーコインがありますが、特に次のような種類はコレクターからの人気が高く高額で取引される可能性があります。
▼【10円玉】価値のあるエラーコイン一例
角度ズレ 傾斜エラー |
・コインの裏表デザインの 角度がズレて刻印されている ・ズレの角度が大きいほど価値が高い |
---|---|
裏写り | 裏表のデザインが重なって刻印されている |
陰打ちエラー | ・両面が同じデザイン ・片面は鏡に映ったように反転した絵 (誤って別の硬貨と重ねてプレスされてできる エラーのため) |
傾斜エラーや裏写りは古い10円玉でよく見られるエラーコインです。
技術が進むにつれエラーの発生や見落としが減るため、10円玉に限らず新しい年号のエラーコインは希少価値が高くなりますよ。
エラーコインのギザ10はレア?
エラーコインのギザ10は、発行枚数が少ない年のものであるほど価値が高いと考えられます。
たとえば昭和27~29年ごろの発行枚数が多い10円玉なら、通常のエラーコインと同等の価値です。
しかし昭和33年のようにギザ10そのものに価値がある年号なら、エラーコインのレア度は非常に高くプレミア価格がつくと期待できます。
まずはコインそのものの価値を確認するといいでしょう。
ギザ10とは|ギザギザなのはなぜ?確率は?
引用元:pixabay
ギザ10とは昭和26~33年の7年だけ製造されたフチがギザギザの10円玉です。
なぜ短期間のみの製造だったのか・なぜギザギザなのかは、次のような理由が考えられます。
▼ギザ10の形状や期間の理由
ギザギザの理由 | ・(製造開始当時)最高額面の硬貨の象徴 ・側面を削り取っての転売を防ぐため (材料である銅の価値が高かったため) |
---|---|
短期間の理由 | ・昭和30年に50円玉製造が始まったため (最高額面の硬貨ではなくなった) ・100円玉との触感での判別が難しい |
昭和32年から製造が始まった100円玉とは大きさが同じなので、目の不自由な人には非常にわかりづらいと考えられます。
ギザ10を見たことがないという人も多いのではないでしょうか。確率を計算すると、いかにレアなのかがよくわかりますよ。
▼製造年別ギザ10の確率
年号 | 発行枚数 | 確率 |
---|---|---|
昭和26年 | 101,068,000 | 0.29% |
昭和27年 | 486,632,000 | 1.39% |
昭和28年 | 466,300,000 | 1.33% |
昭和29年 | 520,900,000 | 1.48% |
昭和30年 | 123,100,000 | 0.35% |
昭和32年 | 50,000,000 | 0.14% |
昭和33年 | 25,000,000 | 0.07% |
総枚数 | 1,773,000,000 | 5.05% |
※10円玉の総数は昭和23~令和5年の合計(35,078,623,000枚)で計算しています
昭和33年のギザ10は、10円玉を1万枚集めた中に7枚という計算になります。
もし出会えたら大切に保管して、プロによる鑑定を受けるといいでしょう。
まとめ
ギザ10の価値やレアな10円玉の年号・種類について解説してきました。
- 昭和26・32・33年のギザ10はレア
- 使用済みも額面以上の価値になる場合も
- 昭和61年後期の10円玉は希少価値が高い
- 見分け方は階段と左側建物の屋根形状
- 新品なら2万円以上になる10円玉がある
- ギザ10がでる確率は全体でも5%
発行枚数が少ないコインは希少性が高く、額面以上の値段で取引される可能性があります。
特に昭和26・32・33年のギザ10や昭和61年後期の10円玉は珍しいので、財布の中に眠っていないかチェックしてみましょう。
珍しい硬貨が見つかったら丁寧に保管し、信頼できる鑑定士や業者で価値を確認してくださいね。
▼参考にしたページ一覧
(参考1,3,4):造幣局 – 年銘別貨幣製造枚数【令和5年銘】
(参考2):内閣府 – 元号について