七五三は子供の装いだけでなく、母親も「着物を着ようか」「どんな服装がいいのか」と悩んでしまいますね。
特に着物には訪問着や色無地・付け下げに小紋と種類が多く選ぶのが大変なうえ、必要なものが足りないと着付けできない可能性も。
そこで着物の種類や40代ならではの選び方・着付け用品や髪飾りなどの必要な小物類に加えて、手軽に着られるレンタルの利点について次のようにまとめます。
▼この記事に書いていること
よく聞かれる「ピアスや濃い色の着物はNGかな?」という疑問にもお答えしますね。
七五三で母親の服装はどうする?洋装or和装?
引用元:Pexels
七五三での母親の服装は、洋装でも和装でもどちらでも構いません。
ただし主役はあくまで子供なので、落ち着いた雰囲気のセミフォーマルを選びましょう。
▼七五三にふさわしい母親の服装
服装例 | ポイント | |
---|---|---|
洋装 | ・ワンピース ・スーツ ・セットアップ ・シャツ+パンツ ・シャツ+スカート |
・派手にならないように ・ネイビーやベージュが便利 ・ミニスカートはNG |
和装 | ・訪問着 ・色無地 ・付け下げ ・小紋 |
・留袖はNG ・ピンク、水色、黄などの 淡い色がおすすめ ・子供と色を合わせるのも◎ |
洋装でも和装でも、子供より格が高くならないように注意しながら、夫婦のバランスも大切にしましょう。
父親がパンツ+ジャケットのキレイ目カジュアルなのに、母親が訪問着では格が合いません。「スーツと着物」のように、セミフォーマルで揃えるのがおすすめです。
七五三で母親が着る着物の選び方【種類】
七五三で母親が着物を着るなら、次のような種類の中から選ぶといいでしょう。
それぞれの雰囲気を確認して、好みに合った着物を見つけてくださいね。
①訪問着
引用元:楽天市場 – utatane 訪問着20点セット 正絹 絵羽
七五三で母親が着物を着るなら、訪問着がとても好ましいです。
▼訪問着の特徴と選び方
特徴 | ・女性の準礼装 ・肩、袖、裾に柄が描かれている ・縫い目をまたいで全体に柄がある ・華やか |
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選ぶ際の ポイント |
・柄が大きすぎるものは避ける ・奇抜な帯も避ける |
訪問着は留袖に次いで格式が高い準礼装なので、七五三のようなお祝い事の付き添いにとても適した衣装です。
しかし全体に柄が描かれた華やかな着物なので、絵によっては派手になり過ぎます。
奇抜な大柄は避け、花や古典柄などの落ち着いた印象の着物を選びましょう。
②色無地
引用元:Amazon – [KYOETSU] [キョウエツ] 着物 単衣 洗える 色無地 レディース
七五三で母親が着る着物として、色無地も控えめで上品な印象を与えるのでおすすめです。
▼色無地の特徴と選び方
特徴 | ・柄のない一色の着物 ・裾にぼかしがある場合も ・生地に織りの文様がある方が格式高い |
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選ぶ際の ポイント |
・背に一つ紋があるとセミフォーマルにふさわしい ・文様入りの場合、梵字はNG(弔事用) ※慶事には松竹梅などの吉祥文様や流水、雲など ・明るい色を選ぶ ・華やかな袋帯を合わせるといい |
色無地は柄がないので一見地味に見えますが、仕立てのいいものは生地全体に織りで文様が描かれており、上品な豪華さがあります。
七五三はお祝い事なので、少し華やかさを持たせるために帯は金銀が使われた豪華なものを選ぶといいでしょう。
色無地は名古屋帯を合わせてカジュアルにも着られますが、七五三には袋帯を合わせてくださいね。
③付け下げ
引用元:Amazon – [ハイムラヤ] 付下げ 洗える着物 袷 東レシルック 付け下げ
七五三で母親も着物を着る場合、派手なものを好まないのであれば付け下げを検討するといいでしょう。
▼付け下げの特徴と選び方
特徴 | ・裾や袖に控えめに柄が描かれる ・背までつながる大きな柄ではない |
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選ぶ際の ポイント |
・派手なものを好まない人におすすめ ・明るめのパステルカラーが◎ |
付け下げはシンプルですが訪問着の次に格式ある着物なので、七五三の母親衣装にもぴったりです。
柄が多くないので、帯や帯揚げなどの小物類に華やかな色合いを合わせてもいいでしょう。
④小紋
引用元:楽天市場 – 街着屋 ~きもの遊び~ 江戸小紋 段違い市松
母親が七五三で着物を着る場合、格が低く普段着の扱いである小紋はふさわしくありませんが、江戸小紋は略礼装に分類されるので着られます。
特徴 | ・柄が一方向に全体に型染めされている ・遠目に見ると無地に見えるほど細かい柄 |
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選ぶ際の ポイント |
・家紋入りはよりフォーマル ・格式を気にするなら鮫、行儀、角通しの柄を選ぶ |
小紋は生地全体に同じ柄が染められていますが、江戸小紋は非常に細かく繊細な模様が描かれています。
中でも点を扇状に集めた「鮫」、斜めに並べた「行儀」、正方形の点が上下左右まっすぐに続く「角通し」は「小紋三役」と呼ばれる格式高い柄です。
マナーに厳しい人も納得させられるので、シンプルで使い勝手のいい着物を持ちたい人にもおすすめですよ。
七五三で母親が着る着物|必要なもの
七五三で母親が着物を着るときに必要なものを一覧にまとめるので、不足がないように準備しましょう。
▼着物の着付けに必要なもの
アイテム | 数 | 詳細・使い方 |
---|---|---|
着物 | 1 | 訪問着、付け下げなど |
長襦袢 | 1 | 着物の下に着る |
足袋・肌着 | 1セット | 和装用のもの |
帯 | 1 | 袋帯を使用 |
半衿 | 1 | 長襦袢に縫い付ける |
衿芯 | 1 | 衿を整えるために半衿の間に入れる |
腰紐 | 4~5本 | 長襦袢や着物の着付けに使用 ※着付け師によって本数に差がある |
伊達締め | 2 | ・長襦袢と着物の胴回りを整える ・腰紐より幅広の紐 |
コーリンベルト | 2 | 長襦袢・着物を留める ※なしで着付けられる場合も |
帯板 | 1 | 帯の間に挟んで形を整える |
帯枕 | 1 | 帯の土台 |
伊達衿 | 1 | 長襦袢と着物の間に入れる飾り衿 ※有無は自由 |
帯揚げ | 1 | 帯枕を隠し、帯上部を飾る |
帯締め | 1 | 帯結びを固定し、帯中央を飾る |
草履・バッグ | 1セット | 着物に合わせて |
着付け師によって紐の本数や補正用のタオルを使うかどうかが異なるので、事前に確認するといいですね。
七五三で母親が着る着物|髪飾りの選び方
引用元:pixabay
七五三での母親の着物スタイルを美しくまとめるには、髪飾りの選び方も大切なポイントです。
特にミディアムやロングヘアの人は、飾りを使ってすっきりまとめるといいでしょう。
- 派手過ぎないものを選ぶ
- 大きなビジューよりパールがおすすめ
- 花飾りは控えめなものを
- バチかんざしなら落ち着いた上品な印象に
着物には花飾りのイメージがあるかもしれませんが、母親の装いとしては少し幼い印象を与えるので、かんざしやパール・金銀細工の飾りを選ぶといいでしょう。
シックな雰囲気の夜会巻きやシニヨンに結い上げるなら、バチかんざしがおすすめです。
編み込みを使ってアレンジするなら、飾りと固定の2役を兼ねるパール付きのUピンがとても便利ですよ。
ヘアスタイルに合わせて髪飾りも選んでくださいね。
七五三で母親が着る着物|40代の注意点は?
七五三に母親も着物姿で付き添うとお祝いムードが増して素敵ですが、40代以上の年代は特に、派手にせず落ち着いた雰囲気にまとめるのがおすすめです。
- 派手な柄の訪問着は避ける
- 目をひく色より落ち着いた色がおすすめ
- 帯揚げ、帯締めなどの小物の色を控えめに
- 帯は低めに結ぶ
同じピンク系でも20代30代の若い世代に似合いやすいパステルカラーより、少しグレーが入ったような落ち着きある色味がおすすめです。
帯揚げや帯締めも、目立つ原色系より上品な色合いでまとめるといいでしょう。
帯は胸のすぐ下ではなく少し低めに着付けるのが大人の着こなしです。自分で着付けるときは注意してくださいね。
七五三で母親が着る着物はレンタルがおすすめ
引用元:pixabay
七五三では子供の衣装だけでなく、母親の着物もレンタルすれば準備も後始末もとても手軽です。
▼着物レンタルのメリット
- 小物までセットで準備してもらえる
- 自分の年齢や子供の衣装に合わせて選べる
- クリーニングなどの手入れが必要ない
- 保管しなくていい
「嫁入り道具の訪問着が年齢的に合わない」「子供の着物より派手で気になる」という人も、レンタルならその時にふさわしい色柄を選べます。
また脱いだ後は返却するだけなので、クリーニングや保管・手入れの心配がないのも嬉しいポイントです。
TPOに合わせて着物を新調するのは大がかりなので、レンタルをうまく利用するといいですね。
【Q&A】七五三の母親の着物に関する質問
七五三での母親の着物スタイルについては、次のような不安を感じる人も多いようです。
それぞれの注意点をアドバイスするので、参考にしてコーディネートしてください。
母親の着物で濃い色はNG?
七五三はお祝い事なので、母親の着物は濃い色より薄めで明るい色を選びましょう。
特にネイビーや深緑のような濃い色の色無地は、喪服のような印象を与えるので要注意です。
パステルカラーのような可愛らしい色が苦手な人は、明るめのグレーやベージュ系を合わせるといいでしょう。
七五三の着物にピアスはつけていい?
七五三に限らず母親が着物を着る時、耳元にはイヤリングやピアスをあしらっても構いません。
ただし大きな色石や装飾が派手なものは和服にふさわしくないので、パールや一粒ダイヤのような控えめなデザインにしてください。
また、ネックレスは付けずにシンプルにまとめましょう。
まとめ
七五三で母親はどんな着物を選べばいいのかや、着付けや着こなしに必要なアイテムを解説してきました。
- 訪問着、色無地、付け下げがおすすめ
- 小紋は江戸小紋のみOK
- 濃い色より明るく薄めの色がいい
- 着付け小物は事前に確認する
- 髪飾りやピアスは華美でないものを
- レンタルなら合うものを手軽に着られる
七五三は子供が主役のお祝い事なので、母親は明るい色合いで控えめな着物を着ましょう。
訪問着や付け下げのほか、色無地や江戸小紋も幅広いシチュエーションで使えますよ。
着付けに必要な紐類や装飾小物も多いので、準備が大変だと感じる人はレンタルを検討するといいでしょう。
マナーを守った素敵な装いで、子供の成長を祝ってくださいね。